2013年02月08日

発火元はバッテリーだったようです→ 787発火元は電池内の回線

純国産とも言われるボーイング787型機。その発火トラブルの火元は日本企業が製造にかかわった電池でした。アメリカ運輸安全委員会は7日、ボーイング787の発火トラブルについて、バッテリーの中にある8個のリチウムイオン電池の一つで回線がショートし異常に過熱したため、周囲の電池に熱が広がって発火した可能性が高いと発表しました。ただ、回線がショートした原因は不明で、バッテリーの設計や製造工程などに調査対象を広げる方針です。委員会はまた、リチウムイオン電池の認可条件を見直す方針も明らかにしました。これにより787の電源系統は、設計の修正を迫られる可能性があります。30日以内に中間報告書が発表される予定ですが、調査は長期化するとみられます。

(引用:テレビ東京)
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/mplus/news/post_34990

原因が判明したようです。

「リチウムイオン電池の一つで回線がショートし異常に過熱したため」

とあります。


何らかのショートとは何か?と言うことになりますが、

当ブログでも以前別の記事で記載しましたが、

ソニー製のリチウム電池でパソコンが発火したときの原因は、

製造過程で微細な金属片が混入していたと判明しています。

記事では、

「バッテリーの設計や製造工程などに調査対象を広げる方針」

とありますので、金属片混入の可能性もありそうです。


GSユアサ社への調査では、

製造工程の調査も行っていると思っていましたが、

そうではなかったようですね。

てっきり、やっていると思っていましたが。


この原因の判明で

「リチウムイオン電池技術の認証方法を見直す必要がある」

との見解が米当局から出てきていますので、

今後の動向を見守りたいです。



posted by Import-EV at 20:49| Comment(0) | バッテリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月07日

大丈夫ですかね?→ ボーイング、電源の設計変更を検討 米紙報道

 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)は6日、政府や業界関係者の話として、ボーイングが新型機「787」の電源内部の構造などの設計変更を検討していると伝えた。電源は小分けにした「セル」と呼ばれるリチウムイオン電池を束ねる構造だが、セル間の隔壁を補強するなどして発火のリスクを減らすとしている。

 ただ、発火の原因が電池そのものか、電気システム全体の設計にあるのかは判明していない。日米当局が電源の設計変更を認可するか否かは、現時点で不透明としている。

(引用:日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0701R_X00C13A2000000/

関係者からの聞き取りなので本当かどうかは分かりませんが、

発火原因も分からない状況で隔壁の補強だけで大丈夫ですかね?

安全性が確認できない状態で適当な対策を取って試しに運航してみる、

どこか、原発再稼働をするしないというのに似てますね。


発火原因の究明に手間取っている原因はなんでしょうね?

飛行する環境を地上で作ってシミュレーションすれば

発火を再現出てきそうなものですが。

シミュレーション自体が難しいのですかね?

温度、湿度、気圧、振動などを再現しないといけませんからね。

それか、電源システムを地上では再現できないのかも。

いちいち飛行機を飛ばさないとデータが取れないとなると

そう頻繁に飛行機は飛ばせませんからね。

厄介ですね。


それにしても、

隔壁の補強だけで問題が解決するとは思えませんが...

これで認可されてもB787には乗りたくないですね。

posted by Import-EV at 17:29| Comment(0) | バッテリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月31日

長文ですが...読む価値あり→ 787問題でボーイングに与えられた2つの選択肢

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のドナルド・R・サドウェイ教授は、材料化学の専門家として、米ボーイング787型機のリチウムイオン電池問題の要点を社会にわかりやすく伝える責任があると考えている。またボーイングの問題への取り組み方についてアドバイスがあるという。

■「2014年まで運航停止も」

 サドウェイ氏の見解を簡潔に言えば、ボーイングは787のバッテリーを構成する8個のリチウムイオン電池の温度をきちんと監視し、それぞれを冷却する仕組みを導入するか、安全性においてはるかに優れた実績のある従来型バッテリー、すなわちニッケル金属水素(NiMH)電池に交換する必要がある。

 ボーイングがリチウムイオン電池からニッケル水素電池への転換を選択すれば、当局からの承認を得るのに最大1年かかり、787は2014年まで運航停止になりかねない。

 ボーイングは日本航空、全日本空輸、米ユナイテッド航空を含む世界中の航空会社に約50機の787型機を納入済みで、さらに848機を受注している。787は従来型機と比べて20%燃費を改善したのが売り物で、価格は2億700万ドルだ。

 だがリチウムイオン電池の発火問題で、日米の規制当局は航空各社に対し、バッテリー問題が解決するまで787の運航停止を命じた。ウォール街のある証券アナリストはこのほど、ボーイングは運航停止によって事業に影響を受けた航空会社に少なくとも5億5000万ドルを支払うことになるとの見通しを示した。

 このため、ボーイングの株主にとってはまさに“時は金なり”の状況だ。

 サドウェイ教授が1月25日の取材で筆者に語ったところによると、787は2系統のリチウムイオン電池を搭載している。1つはエンジン始動のために大電流を供給。もう1つは主電源が故障した際の補助電源用である。

 サドウェイ氏は、リチウムイオン電池を採用するというボーイングの判断は、787のデザインの基本思想、つまり、機体の軽量化を進め、運航コストを下げることに沿ったものだったと指摘する。この視点に立てば、他のタイプの電池と比べて重量の割に発電量の大きいリチウムイオン電池(1キログラムあたり150ワット時間)は当然の選択に思える。

■電池の「冷却装置」はどこに

 この非常に重要な点について、リチウムイオン電池の性能を「3」とすると、それに次ぐニッケル水素電池は「2」、自動車に使われる鉛蓄電池は「1」となる。

 だがサドウェイ氏は、この点だけに注目してリチウムイオン電池を採用したのは大きな誤りだったとみている。同氏によると、リチウムイオン電池は他のタイプのバッテリーと比べ、はるかに出火しやすい。

 リチウムイオン電池には「有機電解質が含まれているため、揮発性があり可燃性が高まる」のが主な原因だ。他の2種類のバッテリーは、容器から漏れ出したとしても比較的害が少なく、自然発火の可能性が大幅に低い水溶液を使っている。

 サドウェイ氏は787で使われているリチウムイオン電池を実際に見たとき、「冷却装置がないように見受けられたこと」に驚いたという。

 同氏の説明によると「大型バッテリーでは周囲への放熱では間に合わないくらい大量の熱が発生する可能性がある。その結果バッテリー温度が危険な水準に高まり、膨張や最終的には発火を招く恐れがある」。

 たとえば携帯電話用のリチウムイオン電池が安全なのは、端末の外面近くに内蔵されているために熱が蓄積されず、問題が生じないためだ。

 それとは対照的に、787型機のリチウムイオン電池は、ノートほどの大きさの電池8個が隣り合う形で密閉された容器の中に収められている。つまり両端の電池以外、自らが生み出した熱を発散できない。残る6個の電池は容器の外に熱を放出できず、互いの熱で過熱していく。

 サドウェイ氏は捜査当局の詳細な情報を知る立場にないが、自らが目にした状況に基づき、ボーイングは電池が放熱できるように容器内部に通気孔をつくるべきだと主張する。

 さらに8個の電池それぞれに温度センサーを取り付けること、そして個々の電池の温度が閾(しきい)値を超えないように容器内部に「強制的に空気を流すシステム」を設けるべきだとしている。

 そして設計変更したバッテリーが完成したら、システム全体を787の一般的なフライト環境より約20%負荷を高めた電流シミュレーション環境でテストすべきだという。さらに滑走路から高度4万フィートまで上昇したり、下降する際の気圧変化へのバッテリーの反応を確かめるストレステストも実施すべきだと話す。

■制御システム見直しも

 リチウムイオン電池のこうした設計変更によってコストは上昇する、とサドウェイ氏はみる。バッテリー1つあたりのコストは1000ドルから、2000ドルに上昇するかもしれない。だが、この程度のコストは2億700万ドルという787の機体価格に比べれば微々たるものだと指摘する。

 言うまでもなく、発電量は劣るが安全性の高いニッケル水素電池に変えたほうがボーイングとしては得策かもしれない。サドウェイ氏の計算では、ニッケル水素電池にした場合、787型機に必要な電流を確保するには電池重量は50%、おそらく37ポンド(約16.8キロ)重くなる。これは787の重量50万2500ポンドの0.01%に相当する。

 別のバッテリーに交換する場合は課題もある。ボーイングは787の電気系統のうちリチウムイオン電池を制御するシステムをニッケル水素電池に対応するよう設計変更を求める必要がある。これは仏タレス社に対し発注することになるが、サドウェイ氏の見立てでは、システムの設計、構築、テスト、そして飛行の安全性を確保するには1年はかかる。

 1つ言い添えておくと、サドウェイ氏はボーイングのリチウムイオン電池をめぐる「コンピューター制御」が容認されたことに首をひねる。

 既に書いたとおり、コンピュータ制御はリチウムイオン電池から生じる火や煙が客室に入り込むのを防ぐために設計された。

 だが今月、バッテリーが発火したケースからも明らかなとおり、コンピュータ制御を導入すれば、乗客を満載して高度4万フィート上空を飛ぶ飛行機でもリチウムイオン電池の安全性が確保できるという発想には問題がある。

 ボーイングはバッテリー2つ分の重量に相当する74ポンド、そして2000ドルのコストを削減しようとした結果、図らずも2億700万ドルもする787型機が最長1年間飛べなくなる事態を招いてしまった、とサドウェイ氏はみる。とても賢明な経営判断とは思えない。

 ボーイングは787の運航停止について、進行中の捜査についてコメントすることは許可されていないとする声明を発表している。

(引用:日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2902F_Z20C13A1000000/?dg=1

かなり長文ですが、読む価値がありますので全部引用しました。

ここに書かれているサドウェイ氏の見解は、

おそらく正しいのだろうと思います。

リチウムイオン電池は、重量、大きさに対して性能が高いので

いろいろな商品のバッテリーとして使われていますが、

一方で「発火しやすい」という難点もあります。


お手持ちの携帯やスマホでビデオ録画や再生を長時間行うと、

本体が熱くなりませんか?

それって、バッテリーが発熱しているということですよね。


携帯電話やパソコン程度の大きさで電流容量も少なければ

あまり気にならないかもしれませんが、

航空機で火災が起きると大惨事ですからね。

記事にあるように、こういう発火の危険性がある部品を

ボーイングはよく採用し、OKをだしたものだと思います。

航空機で一番気を遣う「難燃性」をクリアしにくい部品ですから。


個人的な話になりますが、

私は昔、Inflight Entertainment Systemという

旅客機内で利用する音楽やビデオを流すシステムの業務を

前の会社で5年ほどやっていましたので、

航空機の規制(レギュレーション)が如何に厳しいかを

まあまあ知っている方です。


厳しいのは難燃性だけではありません。

消費電力、重量、不要輻射も厳しいです。

飛行機、特に旅客機は、限られた資源(電源、燃料)で

如何に効率よく、かつ、安全に飛ぶか、

これが最大の課題です。

なので、「発火しない」「燃えにくい」はもちろんのこと、

「できるだけ軽く」、「できるだけ省電力」で設計することが

重要なんですね。


B787でリチウムイオン電池を採用したということは、

「発火しない」「燃えにくい」ということよりも

「できるだけ軽く」を重要視したのかもしれませんね。

まぁ、「発火しない」「燃えない」という

自信があったのだとは思うのですが。


いずれにしても記事にあるように、

何らかの対策を取ったとしても

その対策の承認作業に1年以上かかるでしょうから、

B787の運航は今年いっぱい、下手すると来年も

無理かもしれませんね。

posted by Import-EV at 10:52| Comment(2) | バッテリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする