米ゼネラル・モーターズ(GM)のアカーソン最高経営責任者(CEO)は10日、「役員報酬制限で優秀な人材を失っている」と述べ、報酬制限の撤廃を求める意向を示した。一方、今月発売した電気自動車「シボレー・ボルト」の普及へ向け、トヨタ自動車の「プリウス」を「オタクっぽい車」と表現。ライバル車を“口撃”した。米メディアが報じた。
ワシントンで講演した同CEOは、過去の経営の過ちを繰り返さないと強調。巨額の救済資金を受けた同社は政府から役員報酬を制限されているが、人材確保に制限撤廃が必要との認識を示した。同CEOの報酬は株式も含め年900万ドル(約7億6000万円)。
GMは環境イメージ改善の切り札として今月、ボルトを発売したばかり。AP通信によると、同CEOはプリウスを「オタクっぽい車」と表現。「私は絶対に乗らない」とする一方、「ボルトは格好が良い」と自画自賛した。企業のトップが公の場でライバル社の製品を批評するのは異例だ。
(引用:日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/
表現の良し悪しはさておき、
「オタクっぽい車」という表現は、なんとなく分かる気はします。
電気モーターとガソリンエンジンの2つのパワートレインを
走行状態により最適に切り替えて使うと言う「スゴ技」は、
日本人ならではの技術だと思います。
技術の話をすると、前の会社のことを思い出します。
皆さんもご存知のように、
家庭用VTR戦争でBetaとVHSの2つのフォーマットがありましたね。
技術的にはBetaの方が優れているとの評価でしたが、
市場を制したのはVHSでした。
ソフトウェア戦略によるBetaの敗北原因もありましたが、
基本的にはメカの造りの違いが大きかったようです。
テレビでもドラマ化されましたが、Betaはソニー、VHSはJVCの技術です。
パナソニック(当時は松下電器産業)がBetaで商品化を決めようとしていたとき、
VHSのVTRの中身を見て、当時の松下幸之助社長がVHSに切り替えたという話です。
理由は簡単、「メカがシンプルだった」と言うことです。
メカがシンプルだと何が良いのか?
・安く作れる
・トラブルが少ない
の2点です。
画質という技術的優位性よりもビジネス上の優位性を取ったと言うことですね。
自動車も、今、似たようなことが起きようとしています。
ハイブリッド車=Beta
電気自動車=VHS
このように置き換えることができると思います。
そういう意味では、プリウスが「オタクっぽい車」というのは理解できます。
Betaは高画質でないと受け入れられない放送機器市場を独占しました。
さて、プリウスはどうなるか?
ましてやこの人はそういう優等生っぽさが嫌いなDQN寄りの顧客も多いGMの人なんだからそうやってネガティブキャンペーンで支持を集めるのは当然です。
同じアメ車でもフォードはもう少し無難なイメージ(それでもホワイトトラッシュのイメージはありますが)ですが実際GMファンはフォードファンよりガラ悪いです。クライスラーはちょっと個性的なイメージかな。
僕もプリウスかボルトならボルトに乗りますね。まあ本当はどちらもトロそうでいらないけど。
日本に当てはめると
フォード→トヨタ、ホンダ
GM→日産、
クライスラー→三菱かスバルかマツダ
くらいの立ち位置と思っていただければ十分です。実際にクライスラーと三菱は経営面でも仲間でしたけど車格としても似たような感じです。